「まぁ、しばらくはこの久我組に慣れてもらうために、ここで泊まってもらう事になるんだけど、大丈夫かな?もちろん登下校のお迎えは付ける。」

「うん。さっき、小柄の男の人から聞いたよ!」

そうニコッとして話していたら、後ろから「おい」と不機嫌さ丸出しの声が聞こえてきた。

「誰が小柄な男だって?女だからって、俺は容赦しねぇぞ?」

「ひ、ひぃっ...そ、そうではなくて、凄い可愛らしいなぁと」

「あぁ?可愛い...だと?」

そんな会話をしていると、久我くんが急に吹き出す。

「あっはは!ごめんごめん、なんか、2人面白いね、漫才見ている気分だよ。」

ちょ、笑ってないで助けてよぉ、そう言おうとしたら、久我くんが「ちなみにこいつ慶、桐谷だよ。」と言った。

「ええ?!桐谷くん?!」

そう言うと、小柄な人...桐谷くんは「うるせぇな」と小声で呟いた。

「びっくりでしょ。全然学校と違う。学校でもこんな格好してくれたらいいんだけどなぁ」

「無理」

久我くんか桐谷くんの肩を抱いている状態で話している2人。

こう見ると、普段の久我くんと桐谷くんなんだなと実感する。

「あ、そういえば、なんで桐谷くんはここにいたの?」

さっきはいないと思っていたから、凄いびっくりした。

「いや、普通に陸斗探してた。取調べどうなってるか聞きたくて。それで探してたら、たまたまここにいた。ってか、お前らなんの話ししてたんだ?」

「取調べって...」

な、何だか警察官みたい。久我くんが警察みたいって言っていたけど、結構合っているかもしれない。