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━━━━━━わたしと陽向くんは、生徒会長と副会長という言葉だけでは表せないもので繋がっている。



これは高校に入学する前のこと。

わたしは市外の中学校に通っていたけれど、今通っている高校の市の方が、たくさんの高校があったのでそこへ見学へ来ていた。

いわゆる学校見学ってやつだ。


その日見たのが今通っている、『星稜学園』。

偏差値も高いけど入学金も高い私立高校で、貧乏な私には到底無理だと思いながら門の近くで見つめていると、



『っ、うわあああん!おにいちゃん!』


『わ、どうしたの?』


近くの木に座っていた男の子が急に泣いているのに気づいた。

5歳くらいの小さな子で車の刺繍がされている服に真っ赤な短パン。


服には長時間泣いたであろうシミができていた。


『おにいちゃんとはぐれちゃった、ぐす、』


優しく頭を撫でたら少しだけ落ち着いて話をしてくれた男の子。

どうやら迷子、みたいだった。