僕の彼女は、最後の手紙を遺して夏の空に消えていった。

名前は、姫川菜之花。

愛おしいくらい、好きだった。

彼女の、事は何も知らなった。

僕が彼女の病気を知ったのは、亡くなる前日だった。

脳の機能が壊れ最終的には身体の機能が壊れていく、致死の、病だった。

「洋。あげる。」

そう言って、渡されたのは1通の手紙だった。

家に帰ってきて、僕は彼女からもらった手紙の封をあけた。

内容を見て、目に飛び込んできたのは【病気】の文字。

ドクドクと心臓が高鳴っているのが分かる。

続きをみると、聞いたこともない病気の内容が書かれていた。

脳の機能が壊れ最終的には身体の機能が壊れていく致死の病と。

身体の底からのみ込まれそうだった。

それくらい、怖かった。

急いで、手紙を書いた。