「なるほど。ちなみに陛下はどのようなご様子でしたかね?」
「私を無礼者だとお思いになったようです」
「無礼者?」


ダリルが目を丸くして聞き返す。


「不可解なお顔をしておられました」
「いやいや、髪飾りを拾ったくらいでそのようには思いますまい」
「そうだといいのですが……」


大戦中には軍神と恐れられていた人物のため、どうしても畏怖の念を抱いてしまう。

エドガーはふむふむと頷き、ときおりなにかを考えるように目線を宙に彷徨わせた。

その後、ダリルの部下が淹れてくれたお茶を三人で飲み、ランシヨンでの近況などを語り合った。