「べつの魔石とは?」
「陛下ご自身にも感じるものがあるのではないですか?」
試すような言い方が、なぜか心を逸らせる。それがなにかわかる気がしてならない。
「もったいぶらずに申せ」
リオネルが多少の苛立ちを見せてもなお、ダリルは余裕の構えだ。お腹をさすりながら「ほっほっほ」と笑った。
「透明の魔石にございますよ」
「……エリーヌと言いたいのだな」
ダリルは深く頷いて続ける。
「結ばれるべくして結ばれた。もしくは引き合ったか。あのパーティーの日、エリーヌ殿の魔石も光を帯びたそうです。まぁご本人は目の錯覚だと思っていらっしゃいますが」
「ダリルがエリーヌとの婚姻を推した本当の理由はそれか」
魔力がなければ、魔石の相性を考える必要はない。とはいえ魔石である以上、魔石保持者にほかならない。金色の魔石を持つ皇帝に嫁ぐには、最適解ではないか。
「陛下ご自身にも感じるものがあるのではないですか?」
試すような言い方が、なぜか心を逸らせる。それがなにかわかる気がしてならない。
「もったいぶらずに申せ」
リオネルが多少の苛立ちを見せてもなお、ダリルは余裕の構えだ。お腹をさすりながら「ほっほっほ」と笑った。
「透明の魔石にございますよ」
「……エリーヌと言いたいのだな」
ダリルは深く頷いて続ける。
「結ばれるべくして結ばれた。もしくは引き合ったか。あのパーティーの日、エリーヌ殿の魔石も光を帯びたそうです。まぁご本人は目の錯覚だと思っていらっしゃいますが」
「ダリルがエリーヌとの婚姻を推した本当の理由はそれか」
魔力がなければ、魔石の相性を考える必要はない。とはいえ魔石である以上、魔石保持者にほかならない。金色の魔石を持つ皇帝に嫁ぐには、最適解ではないか。