もともと光沢のある色味だが、いつからか輝度を増していた。


「やはり?」


ダリルの予想外の反応に、リオネルは目を鋭くさせる。


「ちょっとこちらへよろしいですかな」


立ち上がったダリルを追うと彼は書庫に入り、その奥にあるドアの前でなにやらボソボソと詠唱した。ダリル本人でしか開錠できない魔法をかけていたようだ。


「中へどうぞ」


彼に誘われ足を踏み入れる。中は人が五人も入ればいっぱいになるほどの広さ。その中央の台座に置かれたものを見て、リオネルは目を瞠った。


「これは……?」


金色をした手のひら大の石が、ガラスケースに収められている。大きさこそ違うが、リオネルの魔石と同じものに見えた。それも輝き方までそっくりだ。