処女でもないくせ行為に夢を見過ぎだと呆れられたらどうしよう、身体が縮こまる。

「奈美、ごめん。僕が自分勝手だった」

「謝らないで! したくなかった訳じゃない。むしろ、したかったと言うか」

「……今からでもイチャイチするのは間に合う? 最後までしなくていい。かわいい、好きだって何回だって伝える」

 晴臣さんが両手を広げた。

「うん!」

 ーー彼の胸へ飛び込んだ私はこの夜、世界中で誰より愛を囁かれたかもしれない。