闇夜の色した水中、私という身体が溶けて泡になっていく感じがする。
「ーーみ、奈美!」
海面へ手を伸ばし何も掴めない様を眺めていると、採点するなら0点の飛び込みがされた。
「奈美! しっかりしろ! あぁ、どうしてこんな事に」
朦朧とする意識を呼び覚ますため軽く頬を叩かれるも、駄目だ、とてつもなく眠い。
「奈美、今助けるから。僕に掴まれーーって、おい!」
身体が重い、沈む。それでも私を呼ぶ声が睫毛を擽るのでそっと開けてみた。
すると青い瞳が見える。
(晴臣さん?)
心での問い掛けに彼は何度も頷く。先ほどは何一つ掠めなかった指を向ければ、奪うみたいに引き寄せられた。
泡となり形を失いかけていた私は晴臣さんによって輪郭を維持され、目尻の涙まで確かめて貰える。
(あぁ、晴臣さんだ)
安心と一緒に力が完全に抜けた。
「ーーみ、奈美!」
海面へ手を伸ばし何も掴めない様を眺めていると、採点するなら0点の飛び込みがされた。
「奈美! しっかりしろ! あぁ、どうしてこんな事に」
朦朧とする意識を呼び覚ますため軽く頬を叩かれるも、駄目だ、とてつもなく眠い。
「奈美、今助けるから。僕に掴まれーーって、おい!」
身体が重い、沈む。それでも私を呼ぶ声が睫毛を擽るのでそっと開けてみた。
すると青い瞳が見える。
(晴臣さん?)
心での問い掛けに彼は何度も頷く。先ほどは何一つ掠めなかった指を向ければ、奪うみたいに引き寄せられた。
泡となり形を失いかけていた私は晴臣さんによって輪郭を維持され、目尻の涙まで確かめて貰える。
(あぁ、晴臣さんだ)
安心と一緒に力が完全に抜けた。