「まほー、大丈夫かー?」

そしてベッドでは、まほが真っ赤な顔して眠っていた。

「まほちゃん、体育の時間に急に倒れちゃって……」

「あー、そうなんすか」

それから軽く状況を教えてもらって、病院に連行した。

「これでだいぶ楽になってくと思いますよ~」

「そうですか」

処置を受けたまほは、今点滴を受けていた。

「妹さん想いのお兄様ですね、ふふっ」

微笑ましそうに看護師が俺に視線を向ける。

らしくもなく、焦った自分がいて、

妹さん想いのお兄様…

そう思われていたんだ、となんだか全身むず痒くなる。

大人しくベッドに寝かせられて、腕に針がぶっ刺さっているまほ。

ベッド横の椅子に座って、点滴が終わるのを待った。

これでよくなってくれればばいいんだけど。

まほの首に手を当てて確認する。

それにしても身体熱いな…

今朝はあんな可愛い弁当作っちまうくらい元気そうだったのに。

まほはずっと意識が朦朧としているのか、何回呼びかけてもろくな返事1つ返ってこなかった。

相当弱っているらしい。

しばらく荒い息遣いが鼓膜に届くだけだった。

1時間ほど経った時。

「おにぃ…ちゃ」