得ないの知れない不安がジワジワと迫ってくるみたいな恐怖心があった。

だから…

晩御飯作って、何かちょっとでも孝宏さんとお兄ちゃんの役に立ったら捨てられたりしないんじゃないか、って考えがよぎって。

それで料理なんてろくに出来ない癖に、とりあえずスーパーに行こうとした。

でも、途中で絡まれて、あっけなくお兄ちゃんにまた1つ迷惑を掛けてしまった。

それで、結局私は何がしたかったんだろう、とよく分からなくなった。

ただ勝手に私が不安になった。

たった……それだけのこと。

でも​───────…

これ全部上手く言えそうにない…

ギュッ、と拳を握る。

「晩御飯……作りたかった…っ」

「あ? 晩御飯?」

……だんだん瞼が下がってきて、睡魔に抗うことなく目を閉じた。






『お父さんで間違いありませんか?』

あぁ……またこの夢…。

気がついたら、私は夢の中だった。

『パパ…』

途端に息苦しくなる。

胸が締め付けられて、苦しくなる。

やだ……。

もう、やめてよ……。

また、暗闇の中で私は1人走っていた。

ひとりぼっちにしないでよ……っ