ベッド横に膝をついて、ブスッとしたツラに目線を合わせる。すると、

「きあらちゃん嫌いっ」

そう一言放って、俺にしがみついてきた。

あー、女のやつだ。

「おうち帰るっ」

あーあー、すげー怒ってんなー。

***

家に帰るついでに寄ったコンビニでおにぎりを買って、それを平らげたまほは不貞腐れたようにソファに横になった。

「…なぁ」

「……」

やっとひと段落ついたところで尋ねる。

「その、きあらちゃん? にハブられたのか?」

「……」

しかし何も言いたくないのか、相変わらずブスッとしていた。

「きあらちゃん嫌いっ」

「それは分かったって」

家帰る道中で何度聞かされたか。

「何されたのか言ってみろって」

「……」

今は気立ってるっぽいし、教えてくんねぇだろうなー。

夕方また改めて聞くか。

そう思って一旦諦めようとした時。

「………プチキュアは5人だからだめだって言われたの」

クッションを握りしめながら、ボソッとそう言ったまほ。

「は? プチキュア?」

まほが毎週観てるやつか。

「プチキュアごっこ…。やりたかったっ…」

あー、そういうこと…

プチキュア5人なのにまほが入ると6人になっちゃう、とか、、そういうこと??