「響さん!!これからお世話になります!!」

「はいはい」

適当に頷いたそのタイミングでポケットに入れていたスマホが鳴った。

今度はなんだよ……

「…はい」

「あっ、もしもし。​────交番です。星川様のお電話でお間違いなかったですか?」

「…」

サツ(警察)だと…?

「おい。テメェらなんかしたか?」

「いやっ…」

一旦ミュートにして仲間に尋ねるが、全員首を横に振るだけだった。

ん? いや。たとえこいつらがなんかしたとしてもなんで俺の携帯に…

「…しもし?もしもし??」

「あ、はい。なんすか」

「​───────​───…」

「は!?」

用件を聞くなり、‪”‬あいつ〜〜〜〜…!!‪”‬と怒りが込み上げてきた。

「わり、もう行く」

「え? 響、今来たばっかだろ?どこ行くんだよ」

「ちょっとな」

不服そうな顔をする三波にあれこれ聞かれそうだったが振り切ってすぐさま倉庫を後にした。

***

「いやー、見回り中に道端でうずくまってたんですよ〜。お父さんの方にも電話したんですけど出なくてー、お兄さんが出て良かったよー」

交番に着くと女がサツに抱っこされてスヤスヤ眠っていた。

手には大切そうにブランケットが握られている。