【響side】
「ふぇー…っ、うぅっ……」
精一杯声を押し殺して、しくしく泣くその姿に
傷付いている、ということが目に見えて。
「ぐすっ……っ、ぐすんっ…」
この1年ちょっと間。
まほの中で久音という存在がどれだけ大きいのかを、実感して。
「嫌われちゃったっ…ふぇー……っ」
なんて言葉を掛けるべきなのか。
いくら考えても正解が分からなかった。
今ここにいるまほは、俺との再会なんてこれっぽっちも喜ばないし。
それよりも多分久音で頭いっぱいだ。
俺に泣き顔を見られたくないのか、やがて布団を頭まですっぽり被ってしまった。
その姿は、花火大会に行けなくて泣きわめいてたあの頃と何も変わらないままだった。
布団越しに、まほの背中に手を当てる。
ビクッビクッと小刻みに伝わってくる振動は、今にも押しつぶされそうに感じてこっちまで心苦しくなる。
そりゃ、そうだよな…
ーーあの時。
久音はまほにありったけの罵声を浴びせたが、
あれは久音自身に言っているように聞こえた。
まほは意識がなかったみたいだから聞こえてなかったんだろうけど、救急車が到着してストレッチャーで運ばれていくまほに、久音は───────…
『ごめん……っ、ごめん…、ひどいこと言ってごめん……』
「ふぇー…っ、うぅっ……」
精一杯声を押し殺して、しくしく泣くその姿に
傷付いている、ということが目に見えて。
「ぐすっ……っ、ぐすんっ…」
この1年ちょっと間。
まほの中で久音という存在がどれだけ大きいのかを、実感して。
「嫌われちゃったっ…ふぇー……っ」
なんて言葉を掛けるべきなのか。
いくら考えても正解が分からなかった。
今ここにいるまほは、俺との再会なんてこれっぽっちも喜ばないし。
それよりも多分久音で頭いっぱいだ。
俺に泣き顔を見られたくないのか、やがて布団を頭まですっぽり被ってしまった。
その姿は、花火大会に行けなくて泣きわめいてたあの頃と何も変わらないままだった。
布団越しに、まほの背中に手を当てる。
ビクッビクッと小刻みに伝わってくる振動は、今にも押しつぶされそうに感じてこっちまで心苦しくなる。
そりゃ、そうだよな…
ーーあの時。
久音はまほにありったけの罵声を浴びせたが、
あれは久音自身に言っているように聞こえた。
まほは意識がなかったみたいだから聞こえてなかったんだろうけど、救急車が到着してストレッチャーで運ばれていくまほに、久音は───────…
『ごめん……っ、ごめん…、ひどいこと言ってごめん……』