【久音side】
僕には、5歳下の妹がいた。
名前は、
沙奈。
沙奈は母親といるより。父親といるより。学校の友達といるより。
いつも、僕と一緒にいた。
生まれつき少し身体が弱いけど笑顔が耐えない明るい性格で、周りの人を笑顔に出来るような子だった。
沙奈は、お手伝いさんが作る料理よりも僕が作るオムライスが好きだったようで、よくねだられた。
学校から帰宅すればお兄ちゃんお兄ちゃん、といつもしがみついてくるし、可愛くて可愛くて、それはもう自慢の妹だった。
僕が中学に上がったばかりの頃のこと。
当時まだ小学4年生だった沙奈はその日。
朝からウキウキしていた。
「お兄ちゃん!今日何時に帰ってくる?」
「今日?16時ぐらいかな」
「分かったー!帰ってきたら沙奈と遊ぼー!」
「はいはい」
今日沙奈の通う小学校は早帰りの日だった。
学校の友達と約束してくればいいのに。
と内心思いつつも、時間があれば真っ先に僕と遊ぼうとする辺り、可愛いなと思っていた。
「今日カラオケ行かね?誕生日だし、奢ってやるよ」
「あー、ごめん。今日早く家帰んなきゃでさ」
「あ、また沙奈ちゃんだろー?」
「はは、そうそう。コレ見てみろよ。超可愛いだろ」
ブランコに乗っている沙奈を隠し撮りした写真を友達に見せると、「お前はホントシスコンだよなー」なんて言って呆れられることも多かった。
僕には、5歳下の妹がいた。
名前は、
沙奈。
沙奈は母親といるより。父親といるより。学校の友達といるより。
いつも、僕と一緒にいた。
生まれつき少し身体が弱いけど笑顔が耐えない明るい性格で、周りの人を笑顔に出来るような子だった。
沙奈は、お手伝いさんが作る料理よりも僕が作るオムライスが好きだったようで、よくねだられた。
学校から帰宅すればお兄ちゃんお兄ちゃん、といつもしがみついてくるし、可愛くて可愛くて、それはもう自慢の妹だった。
僕が中学に上がったばかりの頃のこと。
当時まだ小学4年生だった沙奈はその日。
朝からウキウキしていた。
「お兄ちゃん!今日何時に帰ってくる?」
「今日?16時ぐらいかな」
「分かったー!帰ってきたら沙奈と遊ぼー!」
「はいはい」
今日沙奈の通う小学校は早帰りの日だった。
学校の友達と約束してくればいいのに。
と内心思いつつも、時間があれば真っ先に僕と遊ぼうとする辺り、可愛いなと思っていた。
「今日カラオケ行かね?誕生日だし、奢ってやるよ」
「あー、ごめん。今日早く家帰んなきゃでさ」
「あ、また沙奈ちゃんだろー?」
「はは、そうそう。コレ見てみろよ。超可愛いだろ」
ブランコに乗っている沙奈を隠し撮りした写真を友達に見せると、「お前はホントシスコンだよなー」なんて言って呆れられることも多かった。