楓「紬…」

紬「楓くん…」

楓「会いたかった…」

紬「私も。会いたかったよ楓くん」

楓「紬、ごめんな。オレ、お前がこの合コンに来ること知ってて来た」

紬「え?」

楓「本当にごめん。お前の告白断ったの後悔してた。歳の差を感じてたんだ」

紬「え?」

楓「あの時のオレは年齢の差を感じてた。本当はあの時にはもうお前のこと好きだった。オレのものにしたい、本気でそう思ってた」

紬「楓くん、ごめんね、困らせて」

楓「紬、最後まで話を聞いて?オレは歳の差を感じてたんだよ。お前は高校生、オレは大学生3つも離れてたら好きになっても迷惑だって。同じ高校生の椿の方がお前を幸せにできるって」

紬「それは違う。違うよ、楓くん」

楓「うん。違った。こんな後悔することになるなんて思ってなかった」

紬「楓くん…。泣いて、る?」

楓「え?嘘。カッコ悪いな、オレが振っておいて泣くなんて」

紬「うんん、カッコ悪くない。楓くんは私の初恋の人。今も昔も変わらない。この気持ちだけは誰にも負けない自信ある」

私も気づいたら泣いてた。

沢山沢山泣いてた。

楓「紬?今から話すこと聞いてくれる?」

紬「うん。なんでも話して?」

楓はゆっくり話を始めた。

楓「オレは、紬のことが告白してくれたずっと前から好きだったんだ。紬が高校生になってから告白しようって決めてた。だけど、できなかった。歳の差を感じてたのは本当。オレも紬と同い年ならこんな気持ちになることはないのにって。だけど紬はオレに告白してくれたでしょ?」

紬「うん。私は楓のことが大好きだったから自分の気持ちを伝えないとと思って伝えたの」

楓「あの時の告白、すごく嬉しかった。でも、オレは椿のお前への気持ちに気付いてたんだ。だから、あいつのほうが紬の事を幸せにできるかもしれないって思ったら断ることしか頭になかった」

紬「楓、それは…」

楓「うん。それは違う。今日椿に言われて気付いた。やっぱり紬のことを諦めることなんてできない」

紬「楓…」

楓「もう遅いかもしれないけど、言わせてくれる?」

紬「うん。何?」

私はしっかり楓の目を見た。

そしてー

楓「紬、大好きだよ。オレと付き合ってくれますか?」

紬「やっと、楓の本当の気持ちを知ることができた気がする。
もちろんです。
よろしくお願いします」

そう言い楓はそっと私にキスをしたーー。


長くて切ない恋は甘くて忘れられない恋となった。

「初恋はブラックコーヒーの味」

                END