「一葉さん、おはようございます」



「おはよう、日和。今日もかわいいね」



「かわいいって……! そんなこと言われても、何も出ませんよ……ひゃっ」



「ほら、やっぱりね」



一葉さんは私を抱きしめると、ベッドの上に組み敷くなり。



肌や唇に、場所や角度を変えて、何度も甘いキスを落とす。



「ちょっ……、一葉さっ……んんっ!」



「ヤバい。そんなかわいい声で鳴かれたら、止まんなくなりそう」



「だっ……、だめっ……」



「ん? 次はここに欲しいの?」



「ち、ちがっ……!」


――って、いつまでもベッドでイチャついている場合じゃない!



「一葉さん、急いで!」



私は両手で一葉さんをぐんと押すと、慌ててベッドから降り立った。



「ほら、今日でしょ⁉ 私たちが楽しみにしてたあの日ですよ‼」



「そうだね。急ごうか」



一葉さんもベッドから降りると、私と一緒に身支度を整え始めた。