おそるおそる目を開けると――、



「日和さん、大丈夫ですか⁉」



「よかった。ちゃんと意識もあるっぽいな」



いつの間にか1階に降りていた理音さんと大河、それから棗が私の顔をのぞき込んでいた。



どうやら空中に向かって投げ飛ばされた私を、3人が連携プレーで受け止めてくれたらしい。



「あの、私……」



「もう大丈夫だよ。一葉が君を逃がしてくれたからね」



理音さんが私を安心させるように、優しい声をかけてくれる。



ということは、一葉さんは3人がキャッチしてくれることを信じて、私を投げ渡したというわけか……って。