「天城が、奇襲……⁉」



「はい。すでに門のセキュリティを解除して、屋敷の中に入り込んでいます。他のメンバーと協力して天城を押さえ込もうとしたんですが、すぐに蹴散らされてしまって……」



如月に状況を報告したメンバーの声をかき消すように、廊下から騒がしい声や音が一気に耳に飛び込んできた。



荒々しい怒号や激しい罵声、ガンッとかドサッという何かがぶつかったり倒れたりする音。



それに混じってドタバタという足音が、だんだん大きくなっていく。



誰……?



なんだかこっちに向かって走って来てるような気がするんだけど――いや、まさかね……?