敵対するチームに追い回されるのはもちろん、platinumのファンの女子に目を付けられれば攻撃の対象になってしまうだろうから。



少しでも自分に降りかかるトラブルを減らすために、お母さんの旧姓の『桐生』と、下の名前の漢字をひらがなにくずした『ひより』を組み合わせた『桐生ひより』という偽名を使っていたけれど。



総長の彼女という『チームの弱点』だからこそ、platinumと敵対するチームに追い回されたり、急に因縁をつけられてさらわれることも少なくなかった。



誰も私を助けてくれない。



誰も私を庇ってくれない。



満身創痍になりながらも私は、こんな日常を引っ越しの日まで送っていたというわけだ。