私はこんな奴だけには屈したくなかった。



愛する彼女を自分の力だけで守れない。



他の女に彼女の身代わりを強要して、拒否でもしようものならおどしにかかる、情けない恋愛脳のクズ男の命令なんて突っぱねたかった。



でも、相手はこの銀楽街トップの暴走族・platinumの総長。



ちょっとでも反抗すれば、キレて手がつけられなくなるかもしれない。



お礼参りのように私の学校や家に部下を引き連れて、洒落にならない嫌がらせでもするかもしれない。



とにかく、身代わりの申し出を断ったとたん、如月たちplatinumが何をしでかすかわからなくて。



『わかっ、た……』



結局、私は正式にノアの身代わりを引き受けてしまった。