はじめは、初対面なのにも関わらず、ぐいぐい来る如月にかなり警戒していた私だったけれど。



実際に彼としゃべったり、お茶をしたりする時間が増えていくに連れて、平日の放課後が楽しみになっていって。



そのうち、



『もっと如月のことが知りたい』



『もっと如月と一緒にいたい』



と、如月に対して抱く気持ちの存在が大きくなっていって――……彼に対して『恋心』を抱いていると自覚するのに、そう時間はかからなかった。



そんな、如月と放課後を過ごす日々を送るようになって、1ヶ月ぐらいが経った金曜日の夕方。



いつものように図書館に向かうと、先に到着していた如月によって、図書館の裏にある人気のない通りに連れて行かれてしまった。