「か、一葉さん……!」



ノアの後に続くように、白い高級車から降り立ったのは、なんとスーツ姿の一葉さんだった。



背中をつーっと流れる冷たい汗に、体温を奪われていく。



ねえ、一葉さん。



何でノアと一緒にいるの?



何であの子の車に乗って、で自宅まで送ってもらっているの?



もしかして、今日の一葉さんのお見合い相手はノアだったってこと……?



今までのお見合い相手たちにしているように、ノアに丁重に断りを入れて帰さなかったのは一体どうして――……?



「――っ!」