自分たちの背後にいる私の存在に気付いたのか、一葉さんと理音さんがくるっとこっちを振り向いた。



とたんに、「なーんだ、女の子連れかぁ」とがっかりしたような声が聞こえる。



き、気まずい……。



こんな所でも悪目立ちしてしまうだなんて……。



周りにいる人たちが、今後私の人生に関わりがなさそうだとは言え、変に注目されるとやっぱり肩身が狭くなってしまう。



「い、いや、二人で何を飲んでるのかと気になって……」



「マスカットのソーダだよ。おいしいよ」



「日和も飲んでみる?」