今日は、先輩の家に住むにあたって必要な、先輩の実家に挨拶をするために汽車の中にいる。
「先輩っ!先輩っ!先輩のお母さんとお父さんってどんな方なんですか?」
私は喜多川先輩を産んでくれたご両親のことがすごく気になるのです!
「え?んー、そうだね…。」
と、喜多川先輩はしばらく考えていると
「んー、母さんはとにかく明るいよ。保健室で会ったことない?」
「そうなんですか!ごめんなさい。私…保健室にあんまり行かなくて…先生の顔が思い出せないんです。」
「どうして謝るの?保健室に行かないってことは健康ってことでしょ?いいことじゃん。」
そう言う先輩は極当たり前のことを言っていると言わんばかりに不思議な顔をしていた。
そういう先輩を見ていると自然に
「ふふ。先輩は相変わらず優しい人ですね!」
「?まあ、いっか。それで父さんは…んーおっとりしてるけど、怒ると怖い…かな?」
怒ると…怖い?
「全然想像がつきません…。」
「まあ、会えばわかるよ。」
次は朝比奈高校前〜
朝比奈高校前〜
お降りのお客様は左側のお出口からお降りください
あっ!
「うん、ここだね。」
「すぐに迎えが来てるはずだから。」
すると、汽車を降りてからすぐに迎えの車は見えた。
「おかえりなさいませ。拓夜様。美羽様。」
「ああ、ただいま。」
「では、お車に。旦那様と奥様がお待ちです。」
「ん。」
うぅ~、緊張する〜。
一体、どんな人たちなんだろう?
「………。」
えっ?
「ようこそ来てくださいましたね!初めまして!私が拓夜の母で喜多川莉花、と申します。よろしくお願いしますね。」
「えっ?」
「ほら母さん。母さんがそんないきなり話しかけるから、美羽ちゃんがびっくりしてるじゃん。」
「あらあら、私ったら。ごめんなさいね…。驚かせてしまいましたか?」
「い、いえっ!そんなっ。」
待って…
喜多川先輩のお母さん……可愛すぎじゃない!?
「は、ハジメマシテ…。わ、私はき、霧崎み、美羽と申します。」
「美羽ちゃんね!なんて可愛い子なの。さすが私の息子ね!」
ガチャ
「あぁ、少し遅れてしまったかな?」
えっ…?
「もう、遅いですよ!しゅんくん!」
「父さんが遅刻なんて珍しいね。」
「あぁ、すまなかった。少し最近多忙でね。」
「おっと、この子が拓夜が連れてきたっていう女の子かな?」
「かっこよすぎだよ…」
「美羽ちゃん?大丈夫?」
「はっ!」
危ない、あまりの美形親子にびっくりしちゃった。
「は、初めまして。私…は霧崎美羽と申します。」
「へぇ…この子が湊斗と優羽さんのとこの娘さんか。」
「えっ?両親をご存知なんですか?」
「うん、まあね。昔はよくお世話になったよ。」
へぇ!初耳だ。
「そうなんですね!」
「まあ、立ち話も何だし上がってもらおう。」
「はい。」
広い…。
「ここが先輩の実家…!」
すごい、先輩の匂いがして落ち着く。
「ああ。美羽さん。」
「はい。」
「明日は美羽さんのご両親も来られるからね。」
えっ?
「父と母が来るのですか?」
「うん。そりゃね。」
「し、知りませんでした。」
「あれ?拓夜、言ってなかったの?」
「ごめん、忘れてた。」
「ふふ。拓夜が忘れるなんて珍しいですね。しかし、さすが親子です。」
喜多川先輩のお母さんが嬉しそうに笑った。
「さあ、みなさん明日の夜のディナーまでゆっくりしてましょう。」
「そうだね。」
それから、夕方になって窓の外でラッパの音が聞こえた。
「まあ、いらしたみたいですわ。」
「そうだね。」
お父さんとお母さんが…?
「今日はお招きありがとうございます。霧崎美羽の母で霧崎優羽と申します。」
わっ!ドレス姿のお母さんだ。
その隣は…
「久しぶり、舜夜。」
お父さん!
そして…
「お久しぶりです。莉花様、舜夜様。美羽さん。」
「あらあ~蓮斗くんじゃない!久しぶりねぇ~。」
「えぇ、お久しぶりです。」
「まあまあ、こんなに大きくなってねぇ〜。」
「母さん…なんかおばさんくさいよ。」
「な!こら、拓夜!おばさんとは何事です!」
「げっ、」
「お待ちなさい、逃がしませんよ。」
ええっ?
「美羽。」
「お母さん。」
なんて…言われるだろう?
勝手に決めたこと、怒られるかな?
正直、お母さんがなんて言うか予想ができない。
「美羽っ!よかった!一日も連絡がなかったから、美羽に何かあったんじゃないかって…お母さん、心配で…心配で…。よかった…。」
お母さん…っ!
「ごめんなさい…。」
「もう、連絡なしに家に帰らないのは許しませんよ?お父さんも蓮斗もとっても心配したんだからね?」
「うん…ごめんなさい。」
「でも…まあ美羽が無事ならなんでもいいわ。」
「すみません。優羽様。僕のわがままでお宅のお嬢様を連れ回してしまい…。」
「まったくだ。ほんと、やめてほしいもんだな。」
この声はお兄ちゃん。
「こーら!蓮斗。そんな言い方しないの!美羽が拓夜さんのところに居るって聞いて一番安心してたのは蓮斗でしょ?」
「ゔぅ。」
どうやら、図星らしい。
「ま、まあ。お母さんもお兄ちゃんも落ち着いて、ね?」
そう言ってお母さんの顔を見ると
「まあ今回は美羽の可愛さに免じて許してあげるわ。」
「ふん、どっちがだよ!」
「なんですって?」
「冗談です。」
「あら、そう。」
お母さん〜、お兄ちゃん〜
「……。二人ともやめなさい。優羽、こっちにおいで。」
そう言ってお父さんはお母さんを呼んだ。
「?」
お母さんが不思議そうにしながら近づくと、お父さんはお母さんの腰に手を回した。
それを見た私とお兄ちゃんは
あぁ~あれね?
という反応になった。
と、いうのも。お母さんとお父さんはすごく仲がよくて、こう…。人目をはばからないところがあるから。
「こほん!」
つっ?
「では、これより、中へ。湊斗様、優羽様。旦那様がお呼びです。」
「あぁ、そうだね。」
「奥様もご一緒されてください。」
「なるほどね…あの話か。」
あの話?
「じゃあ、拓夜、蓮斗さん、美羽ちゃん少し待っていてね。」
「は、はい。」
「先輩っ!先輩っ!先輩のお母さんとお父さんってどんな方なんですか?」
私は喜多川先輩を産んでくれたご両親のことがすごく気になるのです!
「え?んー、そうだね…。」
と、喜多川先輩はしばらく考えていると
「んー、母さんはとにかく明るいよ。保健室で会ったことない?」
「そうなんですか!ごめんなさい。私…保健室にあんまり行かなくて…先生の顔が思い出せないんです。」
「どうして謝るの?保健室に行かないってことは健康ってことでしょ?いいことじゃん。」
そう言う先輩は極当たり前のことを言っていると言わんばかりに不思議な顔をしていた。
そういう先輩を見ていると自然に
「ふふ。先輩は相変わらず優しい人ですね!」
「?まあ、いっか。それで父さんは…んーおっとりしてるけど、怒ると怖い…かな?」
怒ると…怖い?
「全然想像がつきません…。」
「まあ、会えばわかるよ。」
次は朝比奈高校前〜
朝比奈高校前〜
お降りのお客様は左側のお出口からお降りください
あっ!
「うん、ここだね。」
「すぐに迎えが来てるはずだから。」
すると、汽車を降りてからすぐに迎えの車は見えた。
「おかえりなさいませ。拓夜様。美羽様。」
「ああ、ただいま。」
「では、お車に。旦那様と奥様がお待ちです。」
「ん。」
うぅ~、緊張する〜。
一体、どんな人たちなんだろう?
「………。」
えっ?
「ようこそ来てくださいましたね!初めまして!私が拓夜の母で喜多川莉花、と申します。よろしくお願いしますね。」
「えっ?」
「ほら母さん。母さんがそんないきなり話しかけるから、美羽ちゃんがびっくりしてるじゃん。」
「あらあら、私ったら。ごめんなさいね…。驚かせてしまいましたか?」
「い、いえっ!そんなっ。」
待って…
喜多川先輩のお母さん……可愛すぎじゃない!?
「は、ハジメマシテ…。わ、私はき、霧崎み、美羽と申します。」
「美羽ちゃんね!なんて可愛い子なの。さすが私の息子ね!」
ガチャ
「あぁ、少し遅れてしまったかな?」
えっ…?
「もう、遅いですよ!しゅんくん!」
「父さんが遅刻なんて珍しいね。」
「あぁ、すまなかった。少し最近多忙でね。」
「おっと、この子が拓夜が連れてきたっていう女の子かな?」
「かっこよすぎだよ…」
「美羽ちゃん?大丈夫?」
「はっ!」
危ない、あまりの美形親子にびっくりしちゃった。
「は、初めまして。私…は霧崎美羽と申します。」
「へぇ…この子が湊斗と優羽さんのとこの娘さんか。」
「えっ?両親をご存知なんですか?」
「うん、まあね。昔はよくお世話になったよ。」
へぇ!初耳だ。
「そうなんですね!」
「まあ、立ち話も何だし上がってもらおう。」
「はい。」
広い…。
「ここが先輩の実家…!」
すごい、先輩の匂いがして落ち着く。
「ああ。美羽さん。」
「はい。」
「明日は美羽さんのご両親も来られるからね。」
えっ?
「父と母が来るのですか?」
「うん。そりゃね。」
「し、知りませんでした。」
「あれ?拓夜、言ってなかったの?」
「ごめん、忘れてた。」
「ふふ。拓夜が忘れるなんて珍しいですね。しかし、さすが親子です。」
喜多川先輩のお母さんが嬉しそうに笑った。
「さあ、みなさん明日の夜のディナーまでゆっくりしてましょう。」
「そうだね。」
それから、夕方になって窓の外でラッパの音が聞こえた。
「まあ、いらしたみたいですわ。」
「そうだね。」
お父さんとお母さんが…?
「今日はお招きありがとうございます。霧崎美羽の母で霧崎優羽と申します。」
わっ!ドレス姿のお母さんだ。
その隣は…
「久しぶり、舜夜。」
お父さん!
そして…
「お久しぶりです。莉花様、舜夜様。美羽さん。」
「あらあ~蓮斗くんじゃない!久しぶりねぇ~。」
「えぇ、お久しぶりです。」
「まあまあ、こんなに大きくなってねぇ〜。」
「母さん…なんかおばさんくさいよ。」
「な!こら、拓夜!おばさんとは何事です!」
「げっ、」
「お待ちなさい、逃がしませんよ。」
ええっ?
「美羽。」
「お母さん。」
なんて…言われるだろう?
勝手に決めたこと、怒られるかな?
正直、お母さんがなんて言うか予想ができない。
「美羽っ!よかった!一日も連絡がなかったから、美羽に何かあったんじゃないかって…お母さん、心配で…心配で…。よかった…。」
お母さん…っ!
「ごめんなさい…。」
「もう、連絡なしに家に帰らないのは許しませんよ?お父さんも蓮斗もとっても心配したんだからね?」
「うん…ごめんなさい。」
「でも…まあ美羽が無事ならなんでもいいわ。」
「すみません。優羽様。僕のわがままでお宅のお嬢様を連れ回してしまい…。」
「まったくだ。ほんと、やめてほしいもんだな。」
この声はお兄ちゃん。
「こーら!蓮斗。そんな言い方しないの!美羽が拓夜さんのところに居るって聞いて一番安心してたのは蓮斗でしょ?」
「ゔぅ。」
どうやら、図星らしい。
「ま、まあ。お母さんもお兄ちゃんも落ち着いて、ね?」
そう言ってお母さんの顔を見ると
「まあ今回は美羽の可愛さに免じて許してあげるわ。」
「ふん、どっちがだよ!」
「なんですって?」
「冗談です。」
「あら、そう。」
お母さん〜、お兄ちゃん〜
「……。二人ともやめなさい。優羽、こっちにおいで。」
そう言ってお父さんはお母さんを呼んだ。
「?」
お母さんが不思議そうにしながら近づくと、お父さんはお母さんの腰に手を回した。
それを見た私とお兄ちゃんは
あぁ~あれね?
という反応になった。
と、いうのも。お母さんとお父さんはすごく仲がよくて、こう…。人目をはばからないところがあるから。
「こほん!」
つっ?
「では、これより、中へ。湊斗様、優羽様。旦那様がお呼びです。」
「あぁ、そうだね。」
「奥様もご一緒されてください。」
「なるほどね…あの話か。」
あの話?
「じゃあ、拓夜、蓮斗さん、美羽ちゃん少し待っていてね。」
「は、はい。」