俺には六歳からの付き合いの幼馴染がいる。
名前は霧崎美羽。
美羽の父さんが北区拠点の霧崎グループの組長。
母さんが四大財閥の一つ、一ノ瀬財閥の長女。
という、ある意味サラブレッドの家の子らしい。
俺が美羽に初めて会ったのは兄ちゃんと喧嘩して家でしたときだった。
昔から愛想が悪かった俺は頼るところもなく、雨の中傘もささずに公園のブランコに居た。
「これからどうしよう」とか考えていたとき、ふと目の前に影がかかった。
それが傘だと気づいたとき女神かと思うくらい綺麗な声が聞こえた。
「大丈夫?寒くない?」
俺を心配してくれている声だった。
「…。」
「ご、ごめんね。寒いよね。これ、私のコートだけどさっきまで着てたから暖かいよ。よかったら着てくれない?」
自分も寒いはずなのにその子は俺にコートを貸すと言ってきた。
その子のことが気になった俺は
「誰だよあんた。」
と聞いてみた。
すると、その子は
「私の名前は霧崎美羽。四歳だよ。」
きりさき…みう。
「君は?」
「俺は…星野彪牙。」
「彪牙…彪牙くんね。」
その子はニコッと効果音がつきそうなほど微笑んだ。
「でも、彪牙くん。どうしてこんなところにいるの?」
「兄ちゃんと喧嘩して家出てきた。」
「家出?」
「まあ。そういうこと?」
「そっか…じゃあ私の家来る?」
「美羽の家?」
「そう。多分お母さん良いよっていってくれると思うし。」
「いや…でも。」
「大丈夫。私のわがままだと思って。ね?」
俺は美羽の笑った顔を見て初めて人を可愛いと思った。
「…。」
俺が何も言わずに黙っていると、しびれが切れたのか美羽は少し強引に俺の手を掴み
「ほら、行こっ?」
と言って走り出した。
俺は美羽に握ってもらってる手が火傷するんじゃないかと思った。
それほど熱くなっていた。
そして、俺は自覚した。
俺は美羽が好きだ。
絶対に俺のもんにしてやる。
俺は自分の顔に自身があった。
父親譲りの少し彫りの深い西洋人風の見た目で街を歩けばナンパは当たり前。告白なんて何十回。
そんな生活を送っていた。だから美羽もすぐに俺に落ちると思った。
でも違った。
何年たっても美羽は俺を異性として見てくれなかった。
それどころか俺をお子ちゃま扱いまでする様だ。
俺はだんだん焦ってきた。
美羽が俺以外のモノになるなんて考えただけで吐き気がした。
だから、美羽に近づこうとしたヤツは徹底的に潰した。
すると俺は東区では有名な不良になっていた。
そしたら、その噂を聞きつけてか、あるヤクザの連中が俺に話しかけてきた。
「よぉ。お前が凶犬。だろ?」
「は?誰だよテメェ。」
「俺?俺はルーゼ。お前も一度は聞いたことあんじゃねぇーの?」
ルーゼ…。確かに聞いたことはある。というか
「あー、こないだ俺がフルボッコにした奴らか。で、お前が頭と。なんだ?仲間の敵討ちにでも来たってわけか?笑わせんな。」
「ふ、ちげーよ。そんなゴミに俺は興味がない。生憎と俺が興味があるのは強いやつだけなんでね。」
へぇ、それは共感だな。
「で、その偉いやつが俺に何のようなわけ?」
「お前、ルーゼに入れ。」
は?
「何で俺がさっき初めて会ったあんたの言うこと聞かないといけねぇーんだよ。」
「お前だって単独だと動きにくいだろ?もうテメェの顔と名前は知れてんだから。」
それは本当だ。こんなに売れちゃあ、いつ美羽にバレるか分かんねぇーし。
「で?何で俺が入ったら俺が動きやすくなんだよ。」
「俺らがお前の嘘の情報を流してやる。ここらで名前がしれてるのはお前だけじゃねぇ。俺らもだ。どうだ?もし入るならお前に幹部の座、与えてやるよ。」
へぇ、そこまで言われたら
「入ってやってもいーぜ。」
おもろそうだ。
「サンキューな。」
これで俺はルーゼの幹部になった。
これでまた美羽に近づく輩から美羽を守れる。
それに俺は美羽の家族とも仲良くなっておいた。
将来、お嫁にもらうからその準備だな。
見事に俺は美羽の家族から信頼を勝ち取った。
美羽の兄貴以外のな。
美羽の兄貴…霧崎蓮斗。
あいつは妙に感がいいのか最初から俺のことをまるっきり信用しなかった。
それに加え俺が何か企んでるとまで当てやがった。
あいつは速急に潰す必要があったが、調べてみるとあいつは霧崎グループの若頭だった。
ありゃそう簡単に潰せねぇーな。
機会を狙わないと…な。
今までの問題は霧崎蓮斗だけだったのに、最近になって新たな問題が増えやがった。
喜多川拓夜。
喜多川グループの若頭で霧崎蓮斗とも親交があると来た。
しかもそれに加え俺の美羽にまで手を出しやがった。
そのせいで、最近の美羽は喜多川拓夜に夢中だ。
俺の美羽だってのに…、
今に見てろ、絶対にお前から美羽を取り戻してやる。
名前は霧崎美羽。
美羽の父さんが北区拠点の霧崎グループの組長。
母さんが四大財閥の一つ、一ノ瀬財閥の長女。
という、ある意味サラブレッドの家の子らしい。
俺が美羽に初めて会ったのは兄ちゃんと喧嘩して家でしたときだった。
昔から愛想が悪かった俺は頼るところもなく、雨の中傘もささずに公園のブランコに居た。
「これからどうしよう」とか考えていたとき、ふと目の前に影がかかった。
それが傘だと気づいたとき女神かと思うくらい綺麗な声が聞こえた。
「大丈夫?寒くない?」
俺を心配してくれている声だった。
「…。」
「ご、ごめんね。寒いよね。これ、私のコートだけどさっきまで着てたから暖かいよ。よかったら着てくれない?」
自分も寒いはずなのにその子は俺にコートを貸すと言ってきた。
その子のことが気になった俺は
「誰だよあんた。」
と聞いてみた。
すると、その子は
「私の名前は霧崎美羽。四歳だよ。」
きりさき…みう。
「君は?」
「俺は…星野彪牙。」
「彪牙…彪牙くんね。」
その子はニコッと効果音がつきそうなほど微笑んだ。
「でも、彪牙くん。どうしてこんなところにいるの?」
「兄ちゃんと喧嘩して家出てきた。」
「家出?」
「まあ。そういうこと?」
「そっか…じゃあ私の家来る?」
「美羽の家?」
「そう。多分お母さん良いよっていってくれると思うし。」
「いや…でも。」
「大丈夫。私のわがままだと思って。ね?」
俺は美羽の笑った顔を見て初めて人を可愛いと思った。
「…。」
俺が何も言わずに黙っていると、しびれが切れたのか美羽は少し強引に俺の手を掴み
「ほら、行こっ?」
と言って走り出した。
俺は美羽に握ってもらってる手が火傷するんじゃないかと思った。
それほど熱くなっていた。
そして、俺は自覚した。
俺は美羽が好きだ。
絶対に俺のもんにしてやる。
俺は自分の顔に自身があった。
父親譲りの少し彫りの深い西洋人風の見た目で街を歩けばナンパは当たり前。告白なんて何十回。
そんな生活を送っていた。だから美羽もすぐに俺に落ちると思った。
でも違った。
何年たっても美羽は俺を異性として見てくれなかった。
それどころか俺をお子ちゃま扱いまでする様だ。
俺はだんだん焦ってきた。
美羽が俺以外のモノになるなんて考えただけで吐き気がした。
だから、美羽に近づこうとしたヤツは徹底的に潰した。
すると俺は東区では有名な不良になっていた。
そしたら、その噂を聞きつけてか、あるヤクザの連中が俺に話しかけてきた。
「よぉ。お前が凶犬。だろ?」
「は?誰だよテメェ。」
「俺?俺はルーゼ。お前も一度は聞いたことあんじゃねぇーの?」
ルーゼ…。確かに聞いたことはある。というか
「あー、こないだ俺がフルボッコにした奴らか。で、お前が頭と。なんだ?仲間の敵討ちにでも来たってわけか?笑わせんな。」
「ふ、ちげーよ。そんなゴミに俺は興味がない。生憎と俺が興味があるのは強いやつだけなんでね。」
へぇ、それは共感だな。
「で、その偉いやつが俺に何のようなわけ?」
「お前、ルーゼに入れ。」
は?
「何で俺がさっき初めて会ったあんたの言うこと聞かないといけねぇーんだよ。」
「お前だって単独だと動きにくいだろ?もうテメェの顔と名前は知れてんだから。」
それは本当だ。こんなに売れちゃあ、いつ美羽にバレるか分かんねぇーし。
「で?何で俺が入ったら俺が動きやすくなんだよ。」
「俺らがお前の嘘の情報を流してやる。ここらで名前がしれてるのはお前だけじゃねぇ。俺らもだ。どうだ?もし入るならお前に幹部の座、与えてやるよ。」
へぇ、そこまで言われたら
「入ってやってもいーぜ。」
おもろそうだ。
「サンキューな。」
これで俺はルーゼの幹部になった。
これでまた美羽に近づく輩から美羽を守れる。
それに俺は美羽の家族とも仲良くなっておいた。
将来、お嫁にもらうからその準備だな。
見事に俺は美羽の家族から信頼を勝ち取った。
美羽の兄貴以外のな。
美羽の兄貴…霧崎蓮斗。
あいつは妙に感がいいのか最初から俺のことをまるっきり信用しなかった。
それに加え俺が何か企んでるとまで当てやがった。
あいつは速急に潰す必要があったが、調べてみるとあいつは霧崎グループの若頭だった。
ありゃそう簡単に潰せねぇーな。
機会を狙わないと…な。
今までの問題は霧崎蓮斗だけだったのに、最近になって新たな問題が増えやがった。
喜多川拓夜。
喜多川グループの若頭で霧崎蓮斗とも親交があると来た。
しかもそれに加え俺の美羽にまで手を出しやがった。
そのせいで、最近の美羽は喜多川拓夜に夢中だ。
俺の美羽だってのに…、
今に見てろ、絶対にお前から美羽を取り戻してやる。