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ひっそりと過ごしていた食堂での昼休みに、今日はイレギュラーが発生した。
「あ、あの子でしょ。深月くんの彼女」
「へえ、思ったより普通ー」
「なんでいきなり彼女作ったんだろー?」
ちくちく、ぐさぐさ。
それとなーくチラ見しているつもりなんだろうけど、嫉妬や軽蔑を含んだものが鋭く刺さってくる。
しかもぜんぶ女の子のもので、中には先輩や、クラスで美人やら美少女やらで有名な人たちばっかり。
深月 透夜のモテ度、とんでもない。
今日で再確認させられた。
目をうろうろさせるけど、もうどこを向いたら安全なのか分からなくなるほど。
うう……居た堪れない…。
「私みたいなちんちくりんが偽りでも彼女でごめんなさい」って、今すぐここで土下座したい気分。
「あはは、莉乃ったらモテモテじゃーん」
半分涙目になりそうなところで、ゆるく間延びした声が正面から降ってくる。