「なーこ!ちょっ、私の声聞こえてるー!?」
目の前でおーいと手を振りながら心晴に声をかけられてやっと思考が現実に戻ってきた。
「うわぁごめん!なんか言ってた?」
「やっぱ聞こえてなかったか。」
そう苦笑する。
「いや、奈琴、桐生のこと目で追いすぎでしょ?って言ってたのー。」
「あぁそういうこと?っていうか、そんなにわかりやすいかな?」
不安になる。
「どうだろ?私はわかるけど桐生にはばれてないんじゃない?」
ならよかった。
好きバレはしたくないから。
「ほんとに言わないんだね。」
心晴が言う。
「そうだね。言うつもりないし諦めるつもりだし。」
「もう9年間も片想いしてるのに?」
「時間は関係ないでしょ?私は片想いでも十分楽しかったから。」
嘘だ。
片想いじゃなくて両想いの方がずっと良いに決まってる。
でもそんなこと言っても心晴がどう返せばいいか困るだけ。
「それなら良いけど。」
心晴の言葉にズキッと心臓が痛むけど知らないふりをして頷いた。
目の前でおーいと手を振りながら心晴に声をかけられてやっと思考が現実に戻ってきた。
「うわぁごめん!なんか言ってた?」
「やっぱ聞こえてなかったか。」
そう苦笑する。
「いや、奈琴、桐生のこと目で追いすぎでしょ?って言ってたのー。」
「あぁそういうこと?っていうか、そんなにわかりやすいかな?」
不安になる。
「どうだろ?私はわかるけど桐生にはばれてないんじゃない?」
ならよかった。
好きバレはしたくないから。
「ほんとに言わないんだね。」
心晴が言う。
「そうだね。言うつもりないし諦めるつもりだし。」
「もう9年間も片想いしてるのに?」
「時間は関係ないでしょ?私は片想いでも十分楽しかったから。」
嘘だ。
片想いじゃなくて両想いの方がずっと良いに決まってる。
でもそんなこと言っても心晴がどう返せばいいか困るだけ。
「それなら良いけど。」
心晴の言葉にズキッと心臓が痛むけど知らないふりをして頷いた。