その日のお昼。

「ということで、私彼氏作ります!」

「ははあ、そんなこと言ったって、ねぇ。今までできたことないでしょ」

「だから恋愛経験豊富なゆきに、何もかも教えてもらおうと思って。」

「豊富っていっても…7人くらいしかできたことないし…」  

「いや、それは豊富って言うんだ。」

「続いても最長で3ヶ月だし…」

「充分充分!」

すると突然、葉月がやってきて

「へぇー何、ゆりが彼氏作るって?」

と首を突っ込んできた。

「…何か問題でも?」

「いや、できるわけないなーって笑」

かぁぁあこいつまたこうやって!

「作るもん!かっこいい彼氏作って自慢してやるー!」

そうだ、絶対作ってやる。

葉月が私をからかえなくなるような、強くてかっこいい彼氏を!

すると葉月は鼻で笑ってこう言った。

「お前のこと好きになるやつなんていないよー。せいぜい続いて3日だ3日。」

なんでいつもそうやって酷いことを、、!

「ふん、そんな事言えるのも今のうちだよーだ。」

そう言ってあっかんべーしてやった。

「葉月も私のことからかってないで彼女でもなんでも作ればいいじゃん、モテるくせに。」

すると

「いらねーよ。」

吐き捨てるように言った。

私は見逃さなかった。

その瞳にはたしかに、切なさが宿っていたこと。

もしかして、、、

「葉月、、どこかの国の王女様に叶わぬ恋でも?」

「は、、ちげーよ!まったく妄想ばっかり膨らませやがって、、そんなことより次の生物のテスト勉強でもしろよ」

生物の、テスト、、

「ぁ゙っやば忘れてた!!!」