朝の教室は騒がしい。

「あ!いた!何で先走って行くんだよ!」

しばらくして葉月が来た。

「あんたがまた嘘ついてからかうからでしょ、うるさいなー」

「あんなのに騙されるのが悪いだろ。今日は一段と間抜けだったよ、ユリチャン♪」

「あああもう!うざいなー!」

私をからかって楽しそうにするのを見て余計に腹が立ってくる。

なんだかんだいって、私達はよく一緒に登校している、けど

「言っとくけど、たまたま駅一緒だから一緒に登校してあげてるだけで。本当は一人で行きたいんだけど。」

「とか言って?実は結構楽しんでるだろ。寂しがり屋のくせに生意気な〜」

「なっ…!」
  
「強がんなよ、ユリチャン」

と言って頭を撫でて去っていった。

あーもう!本当調子狂う。

やっぱり私は、葉月にとって妹的存在…

悔しい…とても悔しい…馬鹿にしやがって…!

いつかギャフンと言わせてやる。

ふと葉月の方を見ると、クラスの可愛い女子達に囲まれている。

こんな奴でも、結構モテるんだよなあ…

それもまた、うざい。

あ、そうだ。彼氏でも作ってギャフンと言わせてやろう!
 
強くてかっこいい男と一緒にいれば、もう何も言えなくなるはず。ふふふ。

…って言っても、私、恋愛経験ゼロだ。

そもそも葉月意外の男子とろくに話したことないし…

あと3ヶ月で、高3だし。

いや、でもここは一発かまして、ギャフンと言わせてやるんだ!

私には最強の友がいる!