まあそういうわけで、早速明日、流星が引越してくる。

実は私、流星が今まで住んでたとこを知らないのだ。別にいいけど。


そんな感じでゴロゴロしていると、玄関のチャイムが鳴った。

「はーい」

ガチャ、とドアを開けると予想通りの人物が立っていた。

「今日もお元気そうでなによりです。失礼致します。」

そう丁寧に話す彼と一緒にリビングに行き、ソファに腰掛ける。

「いよいよ明日ね…。」

「そうですね。やっと愛華様のお側にいることができ、この上ない幸せにございます。」

彼ーー流星は、今日のように学校が休みの日はいつも我が家に来る。


「家が建ってから言うのもなんだけど、本当に引越していいの??今住んでる家に名残みたいなのは……」

「ありません。愛華様のお側にいることが最優先です。……昔から。」

「……そうね。いつもありがとう。」

「もったいないお言葉です。」

流星は本当に昔から変わらない。

許されなくても、しょうがないのに。