っ…、何か気に障ったのだろうか。

流星が出した低い低い声に、ビクッと肩が上がった。そして、焦りと僅かな恐怖が生まれた。

低い、恐ろしい声に怖がっているわけではない。私は、流星に嫌われ、拒絶されることが何よりも怖いのだと心底思う。



「も、申し訳ありません。あまりに驚いてしまい……。本当に、すみません」

そんな私の耳に届いたのは、焦ったような流星の優しい、いつも通りの声。

「……そ、うなの??私が何か流星の気に障ったのかと、思ったのだけど…」

「いえ!! そんなことはありませんし、愛華様を嫌いになったりなどは一生ありえません。もし私が何かしてしまった場合はすぐ殺してくださって結構ですよ」


ええっと、そんな怖いことは頼んでいないけど…?と思いながらも、安心した自分に嫌気がさす。本当に私は、流星に依存している。