「そういえば、流星はなんでこんな人気(ひとけ)のない場所にいたの?」

「ああ、それは私、が………。」

言いかけて、口を閉ざしてしまった流星。

「いえ、やはり内緒ということで」

悪戯っぽく笑う流星に、問い詰める気分にはならない。流星が一度言わなかったら、頼みこんでも言ってくれないことは知っているから。


キーンコーンカーンコーン

突然、予鈴が鳴った。

ここの学校、予鈴が10分前に鳴るから余裕はあるけど…

「教室に戻らないとっ。流星も!」

「ああ、そうですね…。………愛華が心配だし、着いていくか…」

「え?なんて??」

そうですね…の後が全然聞こえなかった。


「いえ、なんでもないことです。行きましょう」

「う、うん……」

ま、いっか…


流星、歩くの速いなー

「流星、今身長いくつなの?」

「約190cmです」

「高っ…。私なんて、168なのに……」

「愛華様も女性のなかでは高い方ですよ」

「そう…?」

「はい。それに、身長なんて気にする必要はないかと」

「それはそっか」

にしても190は高すぎでしょ…