「佐倉」

謎に回覧板を持つ女子高校生。
に、秋斗くんのやわらかーな声がかかる。


「ん?」

「幼馴染くんだっけ?今の」

あー尾佐奈?

「そうだよ」

「ふーん」

どしたの?

「仲良いの?」

あーまあ。

幼馴染ですからね。
幼馴染の尾佐奈なじおですからね。


「…ふーんそう…幼馴染ねぇ」


え"

少し不機嫌に口を尖らせる秋斗くん。

その横顔ですらヴィーナス。


あ、いやそうではなく…

変に私だけ意識しちゃって心臓が ングウッ って締め付けられる。



な、なんだ…なんなんだ今のは…?


アレ…じゃないすか?
あの、甘酸っぱいヤツ。


その…

ジェラシーと言いますか。
嫉妬とも言いますか。


ムゥっとしている秋斗くん。



秋斗くん…勘違いしてしまうからやめてください。