と!
いうわけで!

「ひょんなことから秋斗くんと花火大会に行けることになりました!」

「…すげぇ偶然だな」



翌日
テスト明けの委員会。

せっかくなので霜崎くんに報告した。


「日頃の行いがいいのかねぇ!」

「マジなの?それ」

「マジだよ!」

失礼ね!
別に妄想とかじゃないから!


「なんで佐倉さんなの?」

それはまあ

「手頃だったんじゃない?秋斗くんと仲良いし」

「……ふーん。そう」


なんでそんなに不機嫌なの。


「なんか怒ってる?」

霜崎くんの顔を覗き込む。

「バッ!?近っ!別に怒ってないし」

反りくり返って距離を取られる。

なんじゃいなんじゃい。



「…浴衣着てくの?」

「うっ…それが浴衣持ってないの」

浴衣着て行きたかったのにいいい!
残念ながら浴衣なんてアイテムは我が家にはないっ!


「だから持ってる服でめいいっぱいオシャレして行くの」

「ふーん…なんか」




霜崎くんは眉間に皺を寄せてどこを見るともなく遠い目をしている。

「なに?」

「…いや、話がうますぎる気がして…」


話がうまい?
話すのが上手ってこと?
それとも美味しいってこと?


「はぁ…テスト以外は馬鹿だね」

えっ