「ふふ、佐倉」


クールな笑みを向ける我の好きな人。

心臓が時代を超えそうなくらい暴れてる。


「桜取れてないよ」

「え?」

「こっちにもある」


ナイススマイルのまま私に手を伸ばしてくる。

心臓がフルボッコだドン。


「ほら」

秋斗くんの手に一枚の桜の花びら。

「あ、ありがとう」

「おっちょこちょいだね」


心臓がヘッドバンティング。
からのジャイアントスイング。


「そういうところ可愛いと思うけど」


ぬぇ?

聞き捨てならんことを呟いて何事もなかったかのように前を向く。



…こういうことを誰にでも言えるタイプの紳士?


秋斗くんはチャラ男キャラでは無い。

成績優秀だし、みんなからも頼られる真面目な人だし、女の子にだらしないなんて聞いたこともない。



…性格の問題…なのかねぇ。

そうでなきゃ

きゃわいいね(イケヴォ)なんて言わないよね。