「本来だったらここは美桜が中間テストに振り回されて私に泣きつく場面なのに」
何その設定。
「中間テストにギャン泣きしないなんて…美桜のキャラじゃない!」
それは私もちょっと思っているが。
ふっふ。
残念だったな芽依ちゃん!
「私なぜかテストは点数取れるんです!」
「この裏切り者ぅ!」
そう。
未だ解明されていない謎。
世界七不思議の八つ目。
佐倉美桜、普段は頭やばいのになぜかテストは点数取れる現象。
この謎が解明される時、人類は脅威なる進化を遂げる。
TO BE CONTINUE…
「テスト間近なのに余裕だね、佐倉」
「そう…いわゆる逆ハロー効果で予測のできなかった私の知られざる一面ということ!」
「どういうこと?」
「つまり私のお馬鹿な印象に引っ張られて勉強ができないって決めつ…け……おわ!秋斗くん!?」
いつの間にか背後に秋斗くんが立っていた。
芽依ちゃんはいち早く察知したのか、既に教室から消えている。
「佐倉勉強できるの?」
え、あーいやー
「秋斗くんほどではないっす」
「俺も別にできるわけじゃないよ」
!?
嘘こけぃ!
うっ嘘こけぃ!
「得意不得意はあるよ」
「世間一般的な概念で言うと、秋斗くんの不得意レベルは一般人の得意レベルと同等なんだよ」
「過剰評価」
「えー」