試合も後半に突入して、体育館内の盛り上がりは増す。
それもそのはず大接戦なのだ。
三年生が14点
二年生は12点
ちなみにこのうちの8点を秋斗くんが決めている
ドキドキしながら得点板を何度も見る。
眺めることしかできないなんてぇぇ泣
「がんばれえー!」
「行け行けー!!」
応援の大合戦。
目の前で繰り広げられるガチバトル。
夢中になりすぎてぼぅっとしていたのだ…
先輩がコートギリギリのところでカットしたボールが、パァン!と音を立ててコート外に飛び出た。
そのボールが大きく弧を描く。
その先に自分がいることに気づいたのは少し遅れてからだった。
「佐倉!!」
秋斗くんの叫び声。
都合よくスローモーションに見えるボールが近づいてくる。
やばい…
とにかく避けようと身を引いた。