あ!

「秋斗くん!」


竹田くんの後方から秋斗くんがにっこり現れる。

「お疲れ佐倉。かっこよかったよ」

「ありがとう!」


そのまま止まることなく前へ来て、私と竹田くんとの間に入る。

「この後も審判?」

「うん、次は卓球の審判」


三年生の体育委員が試合を見たいからって審判をやらないので、2年の体育委員はとても忙しいのだ。

その後バレーがもう一試合あって、昼休み!

午後からはトーナメントも後半戦だし盛り上がりそうだ。



「忙しそうだね。ちゃんと休んでね」

「うん!あ、バスケはどうだった?」

「いい感じだよ。次の試合に勝てば準決勝行ける」

おお!

「すごっ!バスケ見たかったなぁ」

ことごとく審判だよー


「見れるよ」

へ?

「決勝は見れるんでしょ?」

「ま、まあ審判だから」


でも決勝ってことは準決勝でおそらく3年生と戦わなきゃいけないんでしょ?

絶対強いよー3年生。


「じゃあその時にまた」

え…その時って?

秋斗くんのキラキラスマイル。


「委員会頑張ってね。行こう山田くん」

「あ、竹田っす」


ぽけーとしていた竹田くんを連れて去っていく秋斗くん。

んー?