分からない。
秋斗くんが分からない。

そんなの今に始まったことじゃないけど
でも今回は飛び抜けて理解不能。

あの人は私を好きではない…んだよね。
そうだよね?

ああああ!もう!


秋斗くんにかけられた言葉の意味を繰り返し考えてみたところで

慣れない複雑な思考はどこにもたどり着くことなくループしているだけ。

What do you mean??(素晴らしい発音)
なんて聞いたところで多分何も解決しない。

開会式の終わった体育館で、一人頭を抱える。


ああああっ
もおおおお!



「うお、荒れてる荒れてる」

「ヒモザキくん。まだいたんだ」

「審判一緒でしょ。ってか霜崎ね?そろそろはっ倒すよ?」

はいはい、シモザキシモザキ。


「何荒れてんの?生理?」

「はっ倒すよ?」

「大丈夫。人は選んで言ってるから」

何が大丈夫なんだろう。


「もしかして恋煩い?」

…そんなとこですかね。


「あらーだんまりしちゃってやあね。最近の若い子はぁ」

「あーらやだ。女の子取っ替え引っ替えなシモザキくんには言われたくないざます」

「お相手は?もしかしてどっかのイケメンシモザッキー?」

「空から槍降ってくるレベルでありえないわぁ」

「えー俺モテるのに」


知らんがな。