ガラリ


「あれ?萩原?」

「…竹本」


「竹田ね。まだ残ってたの?……って、えっ!?な、なんで泣いてんの!?」

「泣いてねーよカス、埋めるぞ」

「口悪っ」



「な、なんかあったの?」

「…健全な男子高校生が失恋した」


「えっ萩原が!?あの萩原が失恋するの!?こ、これは非リアへの朗報だ…」

「お前絶対いつか沈める」

「すいませんでした」



「はぁ…話の流れ的に絶対俺だろーが…俺のことめっちゃ好きだったじゃん。絶対読者もそう思ってるって…」

「うわー…イタイ男になってるよ萩原。あとそれ言っちゃダメ」

「…あの野郎が出てきた時に嫌な予感はしたんだよ。こいつは竹中みたいなモブじゃねぇなって」

「ものすごくナチュラルに通りすがりにdisってくる…」



「…悔しいけど完敗だわ。俺はアイツにはなれない」



「…萩原が珍しく落ち込んでる」

「…んだよモブ竹…ぶっ潰すぞ」

「俺に当たり強くない!?」




「あーもうむしゃくしゃする!竹田ァ!」

「はっはい!?」

「お前バスケできる人?」

「え、一応現役バスケ部なんすけど…」

「ちょっとボコられてくんね?」

「え」

「バスケ1対1」

「えー」

「行くぞ」

「なんだかんだ萩原って俺のこと好きだよね〜」