「かっ…帰ろうか…高坂さんもまだ美桜を探してるだろうから」


唇が触れる寸前
冬紀くんがハッとして勢いよく離れた。

顔が真っ赤になっていて、それを隠すように横を向いている。

同時に私も朦朧としていた意識を取り戻す。



なっ
な…ななっ

なにっ何しようとした!?今


え、ええ
待ってもし今…えっ

このままいってたら私たち……


あ…え…
きっ…



「そ、そうだね!」

私もおそらく真っ赤の顔で、両手で自分の頬を覆う。


「かっ帰ろう!」

「そうしよう!」




………

っっっ


う、うあああああ!!

なになになに!

なんなの今の!!



心臓が…心臓がっ



いたあああああい!!!