更衣室はもう誰もいなくてがらんとしていた。
さっさと制服に着替えてジャージを畳む。
と、更衣室の外から何人かの声が聞こえた。
誰か使うのかな?
早く出よう。
荷物をまとめた時だった。
ガラ!
扉の開く音と同時に振り向けば、見たことのある女の先輩3人組がいた。
この方々は…
山崎先輩にくっついていた人たちだ。
「ほらやっぱいるじゃん」
「マジだったわ」
「ぼっちだし」
え?
先輩方は私を見てそう言う。
「ねーあんた体育委員の子?」
え…私?
「そうですけど…」
な、なんだろう…
なんか嫌な予感がする。
「へぇ純情そうなのにやるね〜」
へ?
「こういう見た目してる奴が一番ヤバいんだって」
「それはマジでそう」
ケラケラと笑う先輩方。
な、なに?
なんなのこの空気…
「あの、何かご用でしょうか」
おずおずと聞いた私を見て再びケラケラと笑う。
嫌な感じ…
「そう。あんたに用があんの…」
先輩達が怪しげに笑った…