「……」
「……」
お互いに謎に睨み合う。
「…何してんだよこんな所で」
俺の質問に萩原は少し眉を上げた。
「佐倉探してる」
……
まあ、そんな所だと思ったけど。
「奇遇だな。俺もだよ」
「…お前くそだるいわ」
あーほら見ろほら見ろ。
萩原の本性だぞー
性格うんこだぞー
俺の読み通りだぞー
「なーもうめんどいから直球で言うけど、俺佐倉欲しいから諦めろ。佐倉が好きなのは俺であってお前じゃないんでクソ崎くん」
なっ
こいつ!
もう曝け出して来やがる!
この調子だと多分美桜の前でもこんなんだぞ!
「嫌だね。お前が諦めろクソ原」
負けじと言い返す。
萩原が眉をピクリと動かす。
そして盛大な舌打ち。
「後から出て来たくせに調子こいてんじゃねぇぞ」
シンプルにクソ野郎だなこいつ。
「そっちこそ小学校から知り合いのくせにだいぶ苦戦してんだな。相性悪いんじゃねぇの?」
はっはー!
イライラしてるイライラしてる。
「計算狂いまくりみたいだけど?萩原が思ってるより美桜はかしこいぞ?お前の危険性に気づいてる」
畳み掛けて言う。
萩原の目は相変わらず死んでいて、ゴミでも見るみたいに俺を見据える。
腹が立つ。