そのままズカズカ連れて行かれて校舎の裏側まで来てしまう。

ようやっと止まった秋斗くんの足。
今朝とデジャヴを感じる。



「あ、秋斗くん?」

「佐倉なんで先に行っちゃうの」




「女子の呼び込みが佐倉だって聞いたから俺も呼び込みにしたのに、なんか居ないし、先輩に絡まれてるし」

え、私って聞いたから呼び込みにしたって…
そんなのまるで私と一緒がいいみたいな…



「なんで…私と一緒にしたの?」

ボソリと小さな声で言った。


「え?ごめん何って?」


………


「ううん、なんでもない」



きっと、期待する答えは返ってこない。

それに、仲のいい人と同じ仕事をしたいと考えるのは恋愛感情の有無に関係ない。


そう、思うことにしよう。