霜崎くんはと言うと…
胸ぐらを掴まれたまま、動揺もせず、ただ同じように冷たく鋭い目を秋斗くんに向けている。

弁解してくれよと思いながらも私は私で焦るばかり。


何故この二人が睨み合うことになっているんだ。

とにかく止めなきゃ…

「秋斗くん、霜崎くんはむしろ…」



「お前佐倉に何した?」

聞いてよぉぉぉ!

「お前が佐倉さんを一人にしなければ、あんなことにはならなかった」

へ?
霜崎くんは何を言い出すの!?


「…あんなことってなんだよ、お前佐倉に手出してねぇだろうな」

「無責任に連れ回しといて偉そうな口叩いてんじゃねぇぞ」


話噛み合ってなさすぎでしょ!

ちょっと!
いい加減に!



「ストップ!!」

もう体当たりで二人の間に入る。


「秋斗くん!霜崎くんは絡まれてた私を助けてくれたの!」

それから!

「霜崎くん!秋斗くんが私を一人にしたんじゃなくて、私が勝手にはぐれちゃったの!」

暴走しないでください!!