「大丈夫!今日も楽しもう!」


そう笑って言えば、皐月が何かを言いかけた時……



「雫ちゃーん!」


そう言って、手をひらひらさせながら駆け寄ってくる美羽に、



「どうしたの?」


って言えば、


「あのね、海人くんが花に詳しいから気になって聞いてみたの!そしたらね、海人くんの家お花屋さんなんだって!ロマンすぎるよね!」


なんて嬉しそうに話してくれる美羽に、



「え、いまさら?」


なんて言う、皐月、に、



「へへ、皐月くんの方が幼馴染だから海人くんのことたくさん知ってるもんね」



「まあな」


「羨ましいなぁ、でも、小さなことでも一つ一つゆっくり知っていけるのって楽しいよね」



「そうか?」


美羽がワクワク話してるのをぶっきらぼうに呟く皐月、


それでも、顔は嘘をつけないのか、穏やかな表情をしている。