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あれよあれよと、時間は進んでいき、今日は、


ウォーキングウォッチング当日になってしまった。




「海人くんこれ…よかったら使って?」


「え?美羽ちゃんって神!!ありがとな!」



美羽ってば積極的〜!なんて思いながら若干興奮気味の私に対して、



「なに目をキラキラさせてんだよ!」


なんて、冷静にツッコむ皐月。


「だって、あの美羽が、一生懸命に頑張ってると思うと」


「お母さんは感激なんだ……」


そう言って、私を見つめては、笑う皐月に、



「あのね、そんな前のこと覚えてないで…「覚えてるよ、雫のどんなことも」



「へ?」


間抜けな声が出る私に、



「なにまた放心状態になってんの?具合悪いの?」


なんて言って私を惑わせる。