「雫、」
そう皐月に呼ばれてしまって、もしかしてバレたのかもっと思ってドキッとするも、
「どした?」
平常心でそう言えば、
こちらに顔を向けて、口パクで、、
''バカ"
そう言って来て、
確かに今日の行動はバカだったけど、、
「バカだなんて言わないでよ…」
そうシュンっとすれば、
「本当にバカだな、ま、それくらいが丁度良いかもな、」
そう意地悪っぽく言っては、優しく微笑んでくれる皐月に、
「なによ、それ!人聞きの悪いこと言わないでよ!」
そう言いながらも、つられて笑ってしまう。
こう言うくだらないことが言い合えることが、この関係が、今の私には、しっくり来ては、
どうかこの日が皐月にとっても特別な日になりますようにと願いながら。夜空へと消えていく花火へと思いを心の中で叫んだ。
___あと、もう少しだけ隣にいたい。と。
もう少しだけ夏よ、この夏よ………終わらないで、、。