こうして、縁日の日になった今日。



ーpm.6:28


バタバタッ。


「やばい、遅刻だ。」


着物を着たことで、思ったよりも支度に時間がかかってしまって、走っても大きな一歩も小さくなっては、足が痛くなっていくばかり。



「あー、これじゃせっかくの髪型も崩れてく…」


好きな人の前でこんな姿見せられないよ…


若干涙目になりながらも




ーpm.6:35

5分遅れでなんとか集合場所に到着すると、



……ハァハァハァッ。



「はは、急ぎすぎ」

そう涼しげに笑ってる皐月が居て、



「だって、私のせいでみんなを待たせてしまうのは良く無いなと思って……」



本当は、皐月に早く会いたかったから。

そんなこと口が裂けても言えないけど…。


そんなことを思ってると、


「なんなら、俺以外誰も来てないけど?」



そう言われて、息をあげながらも周りを見渡すと、
皐月だけしか居なかった。