「もう、次したら怒るからね!」 そう言って前を向いた雫。 これ以上は怒らせられないから、机に伏せて運動場の方を見て黄昏る。 「はーい、プリント配るぞ!」 そう先生が言って、プリントが回ってくる。 …トントン。 「皐月?」 ………トントン。 「寝てるの?置いておくからね!」 俺はとっさに寝たふりをした。 この時間が永遠に続けば良いのに、なんて思いながら。